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  • 執筆者の写真太田けいすけ

【3月議会終了】新年度の注目事業と可決した事業を紹介



3月議会が終了し、過去最大規模となる171.5億円の予算が可決されました。全ての予算が可決されたので、これで審議中の事業を全て公表できるようになりました。


令和3年度の予算案は、過去最大規模算であった令和2年度を上回る171.5億円です。前年と比較すると6.3億円、7.4%の増加です。一般会計(行政全般の予算)は91.8億億円です。


令和3年度は「垂井町のDX(デジタルトランスフォーメーション=行政のIT化)元年」ともいえる予算編成となっており、長年提案してきた内容が形になってきました。個人的には「やるべきことを提案し続ければ、いつかは実現する」ということがわかった感慨深い議会です。


そこで、令和3年度に向けて可決された予算(=事業実施が決定したもの)の中で注目すべき内容をご紹介していきます。


【注目事業1】小学校の給食費無償化

新年度予算の中で最も注目すべき内容は「小学校の給食費無償化」です。町長の公約にも掲げられていた内容であり、これで町内の全ての小・中学生の給食費が無償になりました。


予算規模は1億円と、垂井町としては大きな費用負担になります。しかし、各ご家庭の子ども1人あたりの費用負担が年4〜5万円軽減されるため、子育て世帯に対する大きな支援ができる事業だと考えています。


【注目事業2】垂井町版DX

垂井町版DXという名称で実施される各種事業ですが、以下のような内容で実施されます


LINEを活用した情報発信

垂井町のLINE公式アカウントを開設し、町外にいる方でも垂井町の情報を入手できるようになります。配信の内容は

・子育て

・健康医療(検診情報)

・ゴミ種集情報

・イベント開催情報

・火災予防情報、行方不明者情報h

・防災情報、避難情報

などです。


また、コロナワクチンの接種予約や防災マップ・避難所情報の入手も可能です。


垂井町公式LINEに実装される機能には

・行政サービスの自動案内サービス(AIチャットボット)

・窓口予約

・カーブミラーや街頭の損傷報告


といった機能が搭載されます。


キャッシュレス決済の導入

これまで、公共料金の支払いは役場などの窓口での直接支払い(現金のみ)で対応していましたが、窓口で主に以下の3パターンの支払い方法を導入します。


・クレジットカード(デビッドカード)

・電子マネー(交通系電子マネーも含む)

・QRコード


また、税金や保育料、水道料金などを支払う際の納付書を使用した支払いについてはバーコード決済(LINE Pay・PayPay・Pay B)に対応しますので、これまでのようにコンビニエンスストア等に行かずとも、その場で支払いが完了します。


コンビニエンスストアでの各種証明書発行(10月1日〜予定)

これまで、住民票などの各種証明書を発行する場合には役場に足を運ぶ必要がありました。多くの方にとって、役場開庁時間である平日の日中に必要書類を取得するハードルは決して低くありませんでした。


そこで今回、DXの一環でコンビニエンスストアで各種証明書を発行できるようにします。マイナンバーカードが必要で、年末年始以外の6時30分から23時までが交付時間ですが、これまでのように仕事を休んでまで書類を取りに行く必要がなくなり、土日にも交付できるなど、主に契約等ですぐに書類を入手したい場合には大変便利になります。交付できる書類は以下の通りです。


・住民票の写し

・印鑑登録証明

・戸籍謄本、戸籍抄本、戸籍の附票

・所得証明、課税証明

※いずれも現在の分のみ


保育ICTシステムの導入(垂井こども園のみ)

垂井こども園を試行対象とした保育ICTシステムの導入をおこないます。

内容としては


・園への欠席連絡

・園からの連絡をスマートフォンで確認可能

・登園、降園状況や各種帳票作成のICT化


が挙げられます。


主な事業と予算

ここからは、主な事業とその予算額について箇条書きでご紹介していきましょう。「→」は、該当事業に関する簡単な解説です。


健康福祉

高齢福祉

・長寿お祝い商品券発行事業(予算額:872万円)

 →75歳以上が対象。対象者数は約4,000名。500円の商品券を3枚を配布(1人あたり1,500円)。簡易書留で発送。使える店は商工会の商品券事業の対象事業者


・高齢者タクシー利用助成事業(183万円)

 →高齢者に月2枚、1枚500円のタクシーチケットを配布(対象者を85歳から80歳に引き下げ)


障がい者福祉

・障がい福祉サービス費(4億2,288万円)

 →予算…4700万円増。給付費の対象は就労継続支援A・Bなどが中心で、利用者が増加傾向


保健センター事業(育児関連事業)

・妊婦健康審査委託料(1,813万円)

 →妊婦検診助成…14回分(基本)。予定日が過ぎた場合には1回分追加。多胎児は5回分を追加する


・産後ケア事業(45万円)

 →短期入所・通所型・居宅訪問型の産後ケアサービスを提供。入所、通所上限は7日間。経費の2割を利用者が負担。短期入所型は神戸町の高田医院へ入所


・不妊治療助成事業(457万円)

 →一般不妊治療助成(人工授精)1年度あたり5万円を助成。特定不認知治療(体外受精)1回につき10万円を助成。一般、特定不妊治療は女性向け。男性不妊治療助成1回につき7万5千円を助成。



特別会計

保健給付費・介護サービス等諸費(23億8千万円)

→昨年より1億 4千万円(5%)増。増加要因は保健給付費の増加と、認知症者の見守り支援等の新規事業の導入のため


地域包括支援事業

・認知症見守りシール配布(安否情報共有事業)

 →認知症高齢者の情報を入力したQRコードの型のシール出力。認知症高齢者の持ち物に貼付し、徘徊時の情報確認のツールとする。シールは圧着型と蓄光型シールの2種類。対象者については、行方不明になった過去がある方を想定。ただし介護認定の判定度による。しかし、可能であれば広めに配布する。


・認知症高齢者GPS購入支援

 →初期導入の支援のみで、ランニングコストは自己負担


企画・産業

・広報作成支援委託料(60万円)


・情報発信事業(39万円)

 →LINEによる情報発信についての運用アドバイスを受ける。1年間のみの予定で、R3年度中に運用ノウハウを蓄積し、独自運用を目指す


・人口減少要因分析業務(361万円)

 →垂井町の人口が減少している要因を分析する。次年度以降、分析業務の結果をもとに対策を立案していく


商工事業

・提案型共同事業補助金(300万円)


・プレミアム商品券発行補助金(2,240万円)

 →10%のプレミアム商品券を2万セット販売。できるだけ多くの町民が入手できるよう配慮

・イベント実施団体への助成(3,040万円)


・工場用地開発可能性調査業務委託料(500万円

 →離山工業団地に続く新たな企業誘致用の用地があるかどうかを検討する事業


・地方創生広域的な戦国武将観光推進事業委託料(1,200万円)

 →オリジナルアニメーションを制作。観光プロモーションの有力コンテンツに仕上げる



質問:文書広報費について。情報発信運用支援委託料と広報作成支援委託料の内容について。それぞれ概要と、期待できる効果を教えてほしい


回答:情報発信運用支援については、LINEの運用について1年間は運用サポートを得る。1年間でノウハウを蓄積し、自前で運営できるようにしていく。広報作成支援委託料については、元埼玉県・三芳町の佐久間さんに広報面でのアドバイザーに就任してもらう。広報誌だけでなく、町ホームページやSNSによる情報発信、など広報全般にアドバイスをいただき、より町民に伝わる情報発信を目指していく。


質問:企画費について。人口減少要因分析業務は国からの補助金等の紐付きか?今後の展開について、現段階で何らかのビジョンがあるか?


回答:6時総合の推計情報よりも人口が下回っているため、町として危機感を持っている。国から計画作成が求められているわけではなく、今後の人口減少に対応するためにも、その基礎となる情報を集めていく。

R4年度以降は、R3年度に入手した情報をもとに必要な施策に取り組んでいく。


留守家庭児童教室

・留守家庭児童教室の増室(垂井小学校)

 →垂井小学校が1教室のみであったが、R3から2教室に(隣の会議室を使用)。垂井小学校の定員は40名→約70名に増加予定


土木事業

・大垣都市計画区域区域区分変更図書作成業務(154万円)

 →庁舎南部の地域に進出する企業が決まった場合に都市計画を変更する準備


・相川児童公園フェンス改修工事

 →相川児童公園北側の傷んでいるフェンスを取り替える


・土砂災害ハザードマップ作成費(750万円)


・国道21号線 4車線化に向けた調査・検討



社会教育

・成人式の開催(年2回・75万円)

 →1月から5月に延期となった成人式の開催費用分が増加


・「レッツたるい」への補助金(500万円)


・美濃路松並木強剪定業務委託料(110万円)



学校教育

中学校費

・教科書費(教師用教科書及び指導書)(1,268万円)

 →学校指導要領が改定になり、全ての教科書を更新するため



総務(庁舎備品など)

・ビジネスチャットの導入(79万円)


選挙費用

・衆議院議員選挙(1284万円)

 →選挙広報を新聞折込にて実施


以上、私が注目している各種事業について紹介してきました。実際には膨大な量の事業が実施されます。詳細についてご興味をお持ちの方はぜひ「広報たるい」をご覧ください。


令和3年度は、これまでになく垂井町の行政が大胆に変化する一年になります。

先を見据え、今やるべき取り組みについて、執行部や職員さんと協力しながら着実に進めていきたいと思います。

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